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快適な生活を送るために注文住宅の採光はどう考える?
注文住宅を建てる場合、採光を上手に取り入れられるかどうかで、住宅の快適性を大きく左右する重要な項目です。ここでは採光の役割や取り入れるポイントについて分かりやすく解説していきます。
そもそも採光とは
採光とは、建物内の環境を調整する目的に外部から自然光を取り入れることです。つまり窓などから差し込む光のことで、一定以上の自然光を取り入れることが建築基準法で定められています。建築基準法の内容や採光の役割などを説明していくのでチェックしてください。
建築基準法で定められている
建築基準法では、居室として使用するためには採光のための窓が必要であると定められています。また、その窓は一定以上の大きさが必要になり、それが「有効採光面積」と呼ばれるものです。
開口の面積は「開口の面積×採光補正係数」で算出されます。開口部の面積は、開口部ごとで計算しなければならず、簡易的な扉で仕切られたような空間の場合は2室でなく、1室として扱われるので注意しましょう。また天窓は窓面積の3倍、幅90センチ以上の縁側があれば採光補正指数が0.7など、開口部の状況によって採光補正指数の計算が異なるため、正確な数値を算出するためには、専門の知識が必要になってきます。
参照元:建築基準法制度概要集(https://www.mlit.go.jp/common/001210249.pdf)
どんな役割があるの?
光熱費削減
窓から自然光を取り入れることで、日中部屋を明るくすることができます。自然光を上手に取り入れることができれば、照明を活用する頻度も減るため光熱費を抑えることができるでしょう。
生活リズムを整える
採光を上手に取り入れれば、朝には太陽の光が差し込み、目覚めも良くなるでしょう。また睡眠やメンタルなどにもプラスの影響を与えるとも言われており、生活のリズムを自然に整えることができるでしょう。
換気
開口部は単に陽射しによる明るさを取り入れるために設けている訳ではありません。実は風の通り道も考え、換気にも配慮して設計されているのです。室内の湿気が減れば、自ずと快適な空間を作ることができるでしょう。
採光を上手に取り入れるためのポイント
明るい空間づくりにこだわってしまうと、直射日光が部屋に入りすぎてしまい、夏場にはエアコンをフル活動するケースもあります。また有効採光面積だけを考慮し、その基準値をクリアしているものの、部屋が暗くなってしまうことも。そのため採光を上手に取り入れなければ、快適な空間にすることができません。しっかりポイントを押さえて、採光を考えるようにしましょう。
- 季節や時間による採光の差し込み角度や方角の変化
- 開放的な窓を設置する際、外側からどのように見えるのか
- 窓の配置や大きさは、部屋や生活スタイルに合っているか
- 開口部を設けることで耐震性は大丈夫か
- キッチンや浴室など収納と開口部のどちらを優先するか
- 天窓の方位は大丈夫か
- 強い採光が差し込む場合にはLow-Eガラスや遮光カーテンなどの対策を検討
- 西日や朝日などの差し込む量は大丈夫か
上記のようなポイントを押さえて採光を考えれば、機能面だけでなく、オシャレな空間に仕上げることもできます。上手に窓を活用しつつ、過ごしやすい空間を手に入れてくださいね。